建築図面自動解析AIを開発・運用開始
株式会社新潟人工知能研究所は、「街にゆとりと うるおいを」という理念を軸に、土木・建築・住宅・不動産を総合的に展開している株式会社丸山工務所(新潟県十日町市、代表取締役 市村太一)と協働で建築図面に描かれた壁位置・寸法線・部屋形状を自動的に抽出し、壁面積・床面積などの数量情報を即時算出するAI技術を共同開発いたしました。
従来、手作業で多くの時間を要していた図面解析工程を自動化し、積算・見積業務の生産性向上に貢献いたします。本技術には、当社が特許出願中の独自アルゴリズムを使用し、これまで困難だった図面解析の高精度化を実現しています。
■概要
建築業務では、PDF図面から寸法を読み取り、壁量を計測し、床面積を算定する作業が長年にわたり担当者の大きな負担となってきました。図面仕様のばらつき等による読み取り難易度の高さなどにより、作業時間が膨らみ、人的ミスも発生しやすい工程です。
その課題を解消するため、PDF図面をアップロードして測定したい範囲を指定するだけで、壁位置・寸法線・部屋形状を自動で抽出し、壁面積・床面積などの数量情報を即座に算出できるAI基盤技術を共同開発いたしました。
読み取りたい領域を範囲指定するだけで、下記を一括で処理します。
- 壁位置の自動抽出
- 部屋形状の特定
- 面積算定(壁・床など)
当社が特許出願中の独自アルゴリズムを活用しており、従来技術では困難だった境界判定や寸法線読み取りの自動化をPDFベースで実現しています。
さらに、壁高や単価などを入力すれば数量計算が自動反映され、CSV形式で出力できるため、積算・見積作成・材料発注などの実務フローにそのまま組み込むことが可能です。なお、本技術は建築図面に限らず、土木工事における複雑形状の算定にも対応可能で、高さ情報を加えることで体積算出まで拡張できる汎用性を備えています。
■効果
従来は手作業で行われていた図面読解工程を自動化することで、
- 作業時間の大幅削減(50%想定)
- 人的ミスの削減
- 業務プロセス全体の効率化
に寄与し、建築現場・積算業務の品質向上に貢献します。(※現在、具体的な定量効果の検証を進行中)
■今後の展開
今後は、積算業務の自動化にとどまらず、施工計画書の作成支援まで一貫して行える機能の拡充を進めてまいります。図面解析で得られた数量情報や部材配置データを活用し、工程計画や必要資材の整理など、施工計画に必要な情報を自動的にまとめられる仕組みの実装を目指します。
また、本協業により、現場で実際に利用される施工計画書の形式やノウハウを取り入れながら、実務で使えるレベルの自動化を実現していきます。将来的には、図面読解・積算・計画書作成を連動させたワークフローを構築し、建築業務全体の生産性向上とDX推進に貢献してまいります。
当社は、AI技術をはじめとするデジタル技術を効果的に活用し、当社独自のサイエンス&テクノロジーを更に強化することにより、様々な業界のデジタル化ニーズに応えるため、最適なソリューションを迅速に提供できるよう取り組んでいきますが、AIデジタル技術に頼りきりになることなく、問題がないか、技術者の目で確認することが重要であり、今後もこれを徹底していきたいと考えています。